チリはかなり強い、W杯本番で当たりたくない相手だ

昨日はサッカードイツ代表はチリとの親善試合だった。チリは今年のW杯でもダークホースと目されており、ブラジルの監督などは、スペインよりもチリと対戦する方が嫌だと言っていたほどだ。そして、昨日の試合を見た限りで言えば、チリはかなり強いという印象を持った。

試合開始早々、チリは前線から積極的にボールを奪いに来る。ドイツは落ち着いてボールを回し、チリを走らせ、ペースダウンしたところで地力の差を見せつける横綱相撲をしようと企てていたはずだ。私もチリのプレスは最初の15分程度でその後はドイツがじりじりと試合を支配すると予想していた。

確かにドイツは徐々に試合を落ち着かせ、19分に1点を取り、結果的にはこれを守り切り勝利する事に成功した。しかし、この後ははっきり言えば完全にチリの試合だった。

チリの前線からの守備はドイツのミスを誘発し、ボールを奪っては素早い攻めでドイツのゴールに迫ってくる。チリの選手は小柄が、皆テクニックがあり、素早く、ドイツの守備陣が手を焼いているのが目に見えてわかる。正にこういうタイプをドイツは苦手にしているのではないか。

さすがに後半はチリもペースダウンすると思いきや、ますます勢いをましてドイツのゴールに迫ってくる。特にドイツの左サイドは完全な穴と化しており、サイドバックの後ろのスペースは使われ放題で何度も決定的なピンチを招いた。試合会場はブーイングの嵐と化した。

このドイツの左サイドバックは、もはや完全な人材不足であろうと思われる。メンバー構成から行って、監督はおそらくこの位置は左利きの選手を配置したいところだが、昨日の試合を見る限り、ヤンゼンもシュメルツァーも使いづらい。

中盤のサミ・ケディラが間に合えばの話だが、ここにはおそらく苦肉の策で右利きのラームを再び持ってくるのではないか。ラームもチームの都合とはいえあまりコロコロとポジションを変えるのは好ましくないが、大会までの期間を考えるとこれが最も現実的な解決に思える。

もう一つの注目は、最近絶不調のエジルで、この試合のスタメン落ちすら囁かれた
。彼は試合終了間際で交代し、ファンから強烈なブーイングを浴びてピッチを去ったが、それはともかく1点目のアシストは見事だった。

ワンツーでペナルティエリアに侵入したエジルは、一旦はボールが足につかず、体制を崩すが、ここでエジルはゴールから反対方向に振り向いて体勢を立て直す。この時エジルは3人の選手はに囲まれていたが、この3人がボールウォッチャーになった絶妙のタイミングで、ゴール前でフリーのゲッツェに実にさり気ないショートパスを繰り出し、ゲッツェはこれを落ち着いて決めた。

これはスローで観るとパスを出した瞬間3人のDFが一瞬金縛りの術にあったかのようにボールに見とれている。エジルは消えてる時間が長いと言われるが、あんなものを見せられたら、やはり外すわけにはいかない。ゲッツェもそうだが、たとえ劣勢でも、ゴール前でこれ程違いを生み出せる選手というのはそうはいるものではない。

昨日のドイツの勝利はラッキーなものだったが、最近は劣勢でも最終的には勝つゲームが増えてきたので、案外その方が良いのかもしれない。2年前は親善試合では祭のようなゴールラッシュをするクセに、EURO本番でどつぼにハメられて負けた。

しかし去年あたりからクラブチームでも勝ちグセがつきつつあるので、そんなに悲観視することもないと考えている。但しチリは強いので要注意。当たりたくない相手だ。

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