前途多難だが、ドイツは難民を受け入れるしかないだろう

11月位から近所でもシリアからの難民らしき人々を頻繁に見かけるようになって来ている。もちろん彼らが例の難民であるかどうかは断定できないが、様子を見ているとどうもそれっぽい感じだ。難民というと本当に貧しい出で立ちと思いきや、彼らはスマートフォンを使い、服装もそれなりにまともであり、一見すると難民には見えないというのが私の率直な感想だ。おそらく、彼らの難民らしくない外見は、人々から多少の反感を買っているのではないか。

私としてはこの難民の出で立ちに少々面食らってはいるものの、彼らを全面的に受け入れ、支援するというメルケル首相の判断は止むを得ないと考えている。確かにこれほどの難民が一斉に押し寄せてく事態は喜ばしくはない。彼らを養っていく費用や労力は並大抵のものでもない。その上長期的には彼らを社会に適合させるという極めて難しい作業を成功させなければならない。しかし、彼らを仮にシリアに突き返した場合、より大きな問題が発生する可能性が高い。

ドイツのような世界で最も豊かな国の一つがこの難しい局面で自分たちの権益に固執し、難民を排除した場合、彼らイスラムとの亀裂は決定的に大きくなり、世界的により大きな争いに発展する懸念がある。我々はすでに第二次世界大戦においてなぜヒトラーやムッソリーニなどの独裁者があれ程の国民の支持を得て台頭したか学んでいる。当時はドイツが持たざる国であった。

同じ轍を踏まないためにも、豊かな国は苦境に落ちいった人々を絶望させてはならない。現在シリアという国で希望を持って暮らしていくことは最早不可能なのは皆が知ってる通りだろう。チェコの大統領はシリアの難民は帰国してISと戦えと発言していたが、どの難民がそんな言葉に動かされて帰国してISと戦うだろうか。

まさにこのような発言が人々に絶望を与え、イスラムの欧州に対する憎しみを掻き立てることは間違いない。それは世界の平和を脅かす危険因子となり、それは偽装難民が国内でテロを企てるよりも遥かに大きな問題に発展する恐れがある。

シリアからの難民は今後どんどんと認定され増えてくることは間違いない。同時にシリア以外の国からの移民が経済的な理由でドイツに定住することは厳しくなることが予想される。そして、これまで滞在していた不法移民や、社会に適合できていない移民の取り締まりは一層厳しくなり、彼らの多くが母国に送還されることになる筈だ。

私は永住権を持っているので強制送還されることはないが、日本という豊かな国から唯の自分の興味でドイツに定住している人間なので、本来母国に帰るべき人間だろう。ただ、逆に日本に帰ったらそれこそ本当に難民みたいになってしまうので、しばらくはドイツに留らざるを得ない。

しかし、ドイツ人が我々外国人を見る目は厳しくなっていくと言える。シリア難民がドイツ人に本当の意味では受け入れられ、定住できるかどうかは、いかに彼らがドイツ語の習得を始め、社会に適合する努力をするかにかかっていると言えるだろう。

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