ドイツ代表の浮沈はヨアヒム・レーヴの采配次第であろう

あと1週間ほどでサッカーのEURO2016が開幕する。W杯やEUROといった代表の大会は欧州チャンピオンズリーグよりレベルが低いと言われるが、やはり国と国との対決となると普段はサッカーを見ない人でも巻き込んでしまう程の盛り上がりをみせてくれる。

さて、今大会に臨むドイツ代表は優勝候補の本命と言われている。確かにここ数年のドイツは非常に充実したメンバーを揃えていると思われ、特にノイアー、ボアテング、フンメルス、クロース、エジル、ミュラーといった世界有数の優秀な選手は欧州トップレベルの試合の常連で経験値も申し分ない。

2年前のブラジルW杯では南米開催という地理的に不利な条件を覆し優勝していることに加え、国際大会ではただでさえ常に上位に顔を出す安定感も考慮すれば優勝候補筆頭という評価も頷ける。対抗馬は地元開催でこの所力をつけてきたフランスだろう。順当にいけばこの2チームは準決勝で対決し、この試合が今大会の最大のハイライトとなる予感がする。というか、これは私の願望でもある。

しかし、そのように評価の高いドイツ代表だが、私がここ2年の戦いぶりを見る限り誰の目から見ても明らかなる弱点が存在する。決定力のあるFWの不在と、カウンターとセットプレーからの失点癖だ。これらの問題は特に大会の前半でいわば格下との戦いにおいて致命傷になりかねない。事実、ドイツは予選でこれにより2敗もしている。

もともとレーヴが監督になって以来こういった問題は存在してたが、2014年のW杯でレーヴはこの問題を解決するために4人のセンターバックで守備をラインを構築、サイドバックを絡めた攻撃を半ば放棄した上、攻撃面では本来2列目のトーマス・ミュラーをワントップのFWに据えることで妥協した。

ところが、このW杯で優勝した後、再びレーヴはリスク満点の攻撃サッカーに回帰し、この問題はいわば復活したと言える。特にサイドをぶち抜かれて失点するのはもはやお馴染みで、今回のEUROの前にまたもや同様の問題を解決する必要に迫られている。ただし、当時とはメンバーも異なり、自らの掲げるサッカーが進化したところを見せるためにもレーヴはW杯と同様の解決方法は採らない筈だ。

レーヴも監督となり既に10年が経ちW杯まで制した。ドイツの戦い方は既に研究されており、いずれの対戦国もその弱点を十分に把握している。優秀なメンバーが揃っているのは確かだが、戦術およびシステムとメンバーを固定し、横綱相撲に拘って優勝できるほど隙のないチームではない。おそらく今大会のレーヴは、一部の主力選手を固定した上で状況に応じて異なったシステムとメンバーを用い、いつにも増して様々な戦術の引き出しを披露してくるだろう。それが吉と出るか凶と出るか、ドイツ代表の浮沈はレーヴの采配に依るところ大であると私は見ている。

にほんブログ村 サッカーブログ ブンデスリーガへ