釈然としないユリアン・ドラクスラーの移籍

ユリアン・ドラクスラーは23歳、現在はVfLヴォルフスブルクに在籍している。この選手、現在優秀な選手が揃っているドイツサッカー界でもその才能を絶賛されており、20歳にもならないうちに代表にも召集された。2列目から鋭いドリブルを武器とする技巧派の選手で、かなり大柄ながらスピードもある。

今年のユーロ2016ではロイスの欠場により多くの試合で2列目左でのスタメンを任され、所々で良い働きも見せた。そのドラクスラーであるが、移籍金4200万ユーロでフランスの強豪パリ・サンジェルマンに移籍が決定した。この金額は外国に移籍したドイツのサッカー選手では過去2番目に高いものだ。

しかし、この移籍に至るまでの経緯を振り返るとなんとも釈然としない。というのもこのドラクスラーは昨年シャルケから新たなチームの中心としてヴォルフスブルクに移籍してきたが、今年の夏に露骨にヴォルフスブルクを出て行きたいとメディアにぶちまけて物議を醸した。それに伴い、元々期待に応えたとは言い難かったパフォーマンスが今年は更に悪化し、殆ど鳴かず飛ばずでチームの内外から痛烈な批判を浴びていたからだ。

このドラクスラーの低調なパフォーマンス及び、著しくプロ意識に欠ける振る舞いには私もすこぶる悪い印象を持っている。彼が若くて才能があり、いつかビッグクラブで活躍できる可能性がある選手である事は誰もが認める事であり、本人が移籍願望を持つことも悪い事ではないが、どんなに不満があってもそれを公にしてはダメだろう。

百歩譲って、もしもドラクスラーが大車輪の活躍でチームを引っ張っているならまだしも、ドラクスラー自身のパフォーマンスも最悪でチームは降格争いに低迷している。一般的に言えばチームを助けるどころか、逆に問題を作るような選手に高額な移籍金を払うのはどう考えてもアンフェアだろう。

それでも、パリ・サンジェルマンが高い金を払ってでもドラクスラーを獲得したのは、彼がまだ若く、今後化ける可能性のある選手だからに他ならない。ポジティブに考えれば、ドラクスラー自身も格上のクラブに移籍して、ヴォルフスブルクも大金を手にする事が出来て、取り敢えずは皆にハッピーな解決かもしれない。しかし、現段階でドラクスラーがパリで成功するかは大いに疑問であると言っておく。サッカーの才能は申し分ないが、その才能をコンスタントに発揮する精神面での成長が不可欠であると思う。

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