実はバイエルンにも存在するドイツからの独立の話

現在スペインのカタルーニャ地方が独立するという話で持ちきりだが、私の住むバイエルンにもドイツから独立するという話は存在する。

そもそもドイツというのは長い間統一国家というものを持たず、多数の小さな国家が連合して成り立った国である。現在でも「ドイツ連邦共和国」の名の通りその名残を多く残しており、私が住んで感じるだけでも、プロイセンとバイエルン、シュヴァーベン、バーデンなどそれぞれの地方で同胞意識がある。敢えて言えば、プロイセンについてはそう言うものは感じない。

しかし、特にバイエルンは私の経験からいっても非常に民族意識が強い。過去に戦争したことのあるプロイセンの流れを汲む北ドイツよりも、同じ民族であるオーストリアにより仲間意識を感じる人は多い。

また同じバイエルン州でもアウクスブルクなどのシュヴァーベン地方に近い所は「あそこ変なバイエルン」などと言っているのを聞いたことがある。

言葉も標準ドイツ語ではなくバイエルン語 が話されている。このバイエルン語は 私が知る限りでもかなりクセの強い方言の一つで、我々外国人が完全に理解するのは難しい。

大抵の人は私ら外国人には気を使って標準ドイツで話してくれるが、頑なにバイエルン語を話してくる人も多い。バイエルン語でよく言われるmia san mia=(ドイツ語 =wir sind wir ) という言い回しは誰にもとらわれず自分らしく在りたいというバイエルン気質を典型的に表している。

そして、このような国の一地方が本気で国から独立したいというメンタリティは日本人とは全く逆だと言えるだろう。言うのも、日本では地方が東京を始めとした都会に従属しているようなメンタリティだからだ。鳥取県にスターバックスが出店した際に行列が出来る程人々が歓喜して迎えたのはその際たる例だろう。

私も日本の地方の出身で、子供の頃から何かにつけて自分たちの田舎は都会より劣っていると刷り込まれており、実際ちょっと都会に出ればそれを揶揄されたりもした。私はスターバックスには一度も行ったことが無いが、スターバックス=都会のシンボルらしいので、田舎出身者として都会への憧れの心理は理解できる。

まあドイツにも東ドイツ出身者の事をオッシーと呼んで揶揄したり、都会のハンブルク出身の者がバイエルンの事を田舎臭いと言っていたのも聞いたことがある。しかし、ドイツだけではなくヨーロッパでは多くの人々が自分たちの住む土地、出身地に強いアイデンティティを持っており、簡単に長いものに巻かれたりはしない。もちろんこれは過去の戦争や政治的事情などで一つの国に異なる民族が混在しているからだろう。

他にもイギリスのスコットランド、スペインのバスク地方、イタリアの南チロルなどは独立が常に取り沙汰されている。私は別に日本は日本で私は構わないと思うが、ヨーロッパを理解しようと思うなら、語学に加えてこのような気質は押さえておいた方が良いと思われる。

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