近年で最大の危機に陥ったドルトムントと、台風の目になりつつあるシャルケ

今節のブンデスリーガはシャルケ対ドルトムント、いわゆるルールダービーと呼ばれるライバル同士が対決した。一般的に地域に根ざしたドイツのスポーツでは近隣地域のチーム同士の対決はしばしばダービーと呼ばれるが、この2チームの対抗意識は常軌を逸していると言える程だ。昨日はその中でも特にダービーの歴史に残る程の白熱した試合になった。

試合は簡単に言うと、ドルトムントが前半25分までに4点を奪取し勝負が早々と決まったと思いきや、後半3点を返したシャルケがロスタイムに4点目を叩き込み奇跡の同点に追いつき引き分けた。私はこの試合をハイライトで見て知ったが、それだけでも十分過ぎるくらいスリリングな展開でその熱気はテレビでも存分に伝わってきた。双方のファンはもちろん思う存分エキサイトしただろう。しかし、当然4点差を追いついて引き分けたシャルケにとっては勝ちに等しい引き分けであり、逆に追いつかれたドルトムントにとっては負けに等しい。

とりわけ、ブンデスリーガでは直近5試合で1勝4敗で、CLでも敗退が決定し雰囲気が最悪のところに、この4点差を引き分けに持ち込まれた心理的ダメージは余りにも大きい。しかも相手はライバルのシャルケとなればファンの堪忍袋の緒はもはや完全に切れたであろう。そして、おそらくドルトムントはここ数年で最大の危機に瀕している言っても過言ではない。

数年前ユルゲン・クロップまだ監督だった頃前半戦を最下位で折り返し危機が叫ばれたが、この時よりも危機は深刻に感じる。特に昨日の試合で後半だけでイエローカードを2枚貰い退場となったオーバメヤンの軽率すぎるプレーには開いた口が塞がらない。前節のシュトゥットガルト戦でもバルトラからビュルキへのバックパスのミスと言い、お粗末に過ぎるだろう。

一方のシャルケはここ数年ドルトムントの後塵を排していたが、今年新監督のテデスコの下、なかなか面白い存在になりそうな予感がする。テデスコは監督要請アカデミーをトップで卒業した優秀さで知られる31歳の若手監督だ。テデスコは就任早々それまで不動のスタメンでありキャプテン、そしてドイツ代表でもあるベネディクト・へーヴェデスを外すという思い切った決断を下した。へーヴェデスはその守備の安定感とユーティリティ性ではドイツ屈指のDFだっただけに、その決断は物議を醸した。

しかし、直近5試合で4勝1敗と登り調子になっていたところにドルトムント相手に勝ちに等しい引き分けを得たことで、今後更に勢いに乗る可能性がある。特にドイツ期待の逸材であるレオン・ゴレツカは中心選手として大きなステップアップが期待される。昨年ブレイクしたホッフェンハイムの若手監督、ユリアン・ナーゲルスマンを上回るエリートと言われるテデスコの手腕は今後も注目に値するだろう。

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