マヌエル・ノイアーはロシアW杯を欠場するのではないか

5月15日、ロシアW杯に臨むドイツ代表のメンバー候補が発表される。その中でも最も注目されるのが、ドイツ代表のキャプテンであり、本来不動の正GKでもあるマヌエル・ノイアーが招集されるか否かだろう。昨年の秋に右足の中足骨を骨折したノイアーは長らく戦列を離れており、今年の4月になってようやくトレーニングを再開したが、W杯まで約1ヶ月に迫った現在でもまだ実戦に復帰できていない。

ノイアーは既に今シーズンのブンデスリーガの最終節であるシュトゥットガルト戦にも出場しないことが明らかになっており、更に5月19日のDFBカップの決勝戦であるフランクフルト戦の出場も微妙な状況だ。この試合に出場しないとすれば、ノイアーに残されている実戦復帰のチャンスはW杯直前のテストマッチであるオーストリア戦かサウジアラビア戦しかない。

その能力から言えば史上最強のGKとも思えるノイアーであるが、さすがにほぼぶっつけ本番でドイツのゴールマウスを守るのは非現実的と言える厳しい状況になってきた。代役であるテア・シュテーゲンはここまで非の打ちどころが無い安定したパフォーマンスを見せており、その実力はワールドクラスである事に疑いの余地はない。しかし、ここで問題となってくるのが、仮にテア・シュテーゲンを正GKにしても、ノイアーを控えGKとしてメンバーに招集するべきか否かという点だ。

ドイツ代表のキャプテンでもあるノイアーは、チームが求めるならば控えGKとしてでも精神的支柱としてその役割を十分に全うするだけの人間性を備えているだろう。過去には2006年の自国W杯の際、それまで不動の正GKであったオリバー・カーンがイェンス・レーマンの控えとしてチームを支える役割を果たしている。特にライバルで犬猿の仲とさえ言われたレーマンを励ます姿は、チームが団結していることを示す象徴的なシーンともなった。

しかし、二人のライバルを意図して争わせGK論争が既にに織り込み済みだった当時に比べると、今回の状況はかなり異なる。幾らテア・シュテーゲンが優秀とは言え、ノイアーはドイツの不動の正GKであり、本来こんな所に議論など存在しなかった。しかし、怪我からの回復がかなり微妙な時期までずれ込んでしまった為に、この安寧のポジションが突如として最も世間の喧騒を呼ぶテーマとなってしまっている。これはチームにとっても非常に扱いにくい、繊細な問題だろう。

そして当のノイアーは先日のインタビューでW杯への招集は未定とした上で以下のように述べた:

Ich muss für mich und die Mannschaft und auch für die Fußball-Republik Deutschland die richtige Entscheidung treffen und da hilft es nichts sich aus der Ruhe bringen zu lassen

自分とチーム、そしてサッカー大国であるドイツの為に正しい決断を下さなければならない。このテーマで喧騒をもたらしても、それは何の役にも立たない

 

このコメントから察するに、ノイアーがロシアW杯にメンバーとして参加するかはあくまでチームと話し合った上で本人の意思を尊重するという形になっており、そして最終的にノイアーはこのW杯を欠場する事になるのではないか。

そして、今回に関して言えば私もそれが自らとチーム、国民にとっても最善の選択ではないかと思う。現在の状態からノイアーがW杯に参加した場合、たとえ控えだったとしてもGK論争の火種が燻り続け、テア・シュテーゲンも集中できない上に、監督のレーヴ自身も大会中厄介なテーマを抱える事になる。また仮にテア・シュテーゲンがミスでもすれば、レーヴの決断とノイアーの存在は否が応にもクローズアップされるだろう。

何れにしても、遅くとも5月15日にはこのテーマに関して何らかの進展がある。しかし、このテーマを必要以上に長引かせ、世間の喧騒が大きくならないためにも、早めに結論を出すことが望ましいのではないかと思っている。

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