ドライブの季節、年々進化するドイツのオービスに注意すべし

数週間前の話だが、ミュンヘンへ向かう高速道路の終点あたり、普段取り締まりのない場所に速度違反取締装置、いわゆるオービスが設置されているというニュースをラジオで聞いた。6月に入るとじめじめした梅雨に入る日本とは反対に、南ドイツは暖かい晴天の日が増え、バカンスに出かけたりドライブで外出する人も増えて来る。狡い警察の連中はこの時期を狙って交通違反の罰金を掻き集めようと手ぐすね引いて待っている。

幸いな事に私はここ数年オービスに引っかかっていないが、過去には2度ほどこれで免停を食らった事もある。私の独断と偏見であるが、オービスが仕掛けられ易く特に注意すべき場所というのが存在する。

まず私が一番注意しているのは、市街地で時速30キロ制限のある道路である。普通市街地の時速制限は50キロなのだが、騒音や学校が近くにあるなどの理由で常時30キロになっている箇所がある。これは特に道路が広いとうっかり見落とし易いだけでなく、大きな時速超過をし易い箇所でもあるからだ。現行のルールでは市街地あるいは集落などを31キロ以上時速超過すると一発で免停になってしまい、これは下手をすれば十分あり得る。

次に注意すべきなのが、郊外の国道から集落に入る時だ。郊外の国道などの時速制限は基本的に100キロなのだが、ここから村の集落に入る、或いは通過すると時速制限は一気に50キロに落ちるので、ここを狙われる。特にこの箇所は固定のオービスではなく、期間限定でモバイル式のオービスが設置してあるパターンが多い。

当然のことながら、その他の道路でも基本的にはドライバーが違反し易い場所にオービスは設置してある。特にタクシーがゆっくり走っていたら要注意、その周辺にはかなり高い確率でオービスが設置してある。

これまで私が訪れた中で最もオービスが多く設置されていた都市はスイスとの国境、ボーデン湖周辺のコンスタンツである。おそらく多くのスイス人=金持ちが来るのでそれを狙っているのは容易に想像できる。彼らは物価の高いスイスからドイツへ買い物に来るからだ。シュトゥットガルトも要注意だ。ここは盆地で坂道や曲がりくねった道が多く、ハンドルに気をとられているとうっかり速度超過をする確率が高い。

一方アウトバーンや国道はスピード超過をしやすい場所ではあるが、罰則は市内や集落での違反よりも若干甘めである。警察が狙っているのはレーサーみたいに極端にスピードを出すドライバーであり、常識的な運転をしていれば免停にまでなる事は少ない。また国道は田舎で、取り締まり環境が悪いせいかオービス自体が仕掛けられている事が比較的少ない。

因みに、オービスの位置を知らせてくれる機械やアプリの利用は法律によって禁止されている。アプリをダウンロードするのは構わないが、あくまで走行中にドライバーが利用したら違反になる。もしもこれが発見された場合、75ユーロの罰金に違反の1ポイントが加算される。但し、助手席の人間がこれを利用するのは法的なグレーゾーンだとのことだ。ラジオでの知らせはドライバー注意喚起として扱われ合法になる。

しかし、ドイツのオービスも最近はハイテク化が進み、その性能は確実にアップしている。かつてオービスといえば日本でよく見かけるようなカメラ型のもので、これは私が知る限り車の進行方向に対して一台つけられている。しかし、最近見かけるのはグレーの柱に3つから4つの黒い目が付いているタイプだ。これは最大4車線、両方の進行方向に対し監視が可能らしい。

更に最近現れた最新オービスは、近づいて来る車だけでなく通り過ぎていった車のスピードまで監視が可能だとのことだ。つまり、オービスのある箇所だけスピードを落とし、それで一安心とはいかない。また、この最新型は駐車しているトラックの後ろ姿に化けており、極めて見分けが付きにくい上に、移動可能式である。ボディは見るからに頑丈に作られており、無線データでの通信が可能なので、田舎の国道のようなこれまで取り締まり環境の悪い場所でも設置可能になる。

実際には交通ルールを端から守る気もない劣悪なドライバーも多く存在するので、そのような連中は個人的には是非取り締まって欲しいと思うが、このような罠に善良なドライバーが引っかかってしまう事は良くある。勿論、オービス云々よりも安全運転が第一である事は言うまでもないが、役人も高性能のオービスによる罰金の回収で儲ける事を目的としているのは多かれ少なかれ明らかだ。

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