マヌエル・ノイアー、まずまずの復帰戦を飾る: ドイツ対オーストリア親善試合

昨日はW杯に向けての親善試合であるドイツ対オーストリア戦がクラーゲンフルトで行われた。ドイツはこの試合をこなした後、月曜日にW杯に向けての最終メンバーが発表され、8日にサウジアラビアとの最後のテストマッチを行いロシアに出発する予定になっている。

そして今回のオーストリア戦で最も注目されたのが、この試合で259日ぶりに実践復帰することが既に予告されていたマヌエル・ノイアーだ。このノイアーがW杯の最終メンバーに選ばれるかは現時点では全く予想がつかない。しかし、監督のレーヴはノイアーを連れて行くとすれば、正ゴールキーパーとしてのみだと発言し、控えとしてベンチに座らせる意向はない事を既に明確にしている。

ぞの他のスタメンにレーヴはクラブでの試合で疲れが溜まっていると思われるフンメルス、ボアテング、ミュラー、クロースといった絶対的主力を起用せず、バックアップ或いは最終メンバー当落戦上と思われる選手を起用して来た。あくまで最終メンバーの見極めと主力選手のコンディション維持を優先した選手起用であり、基盤となるチームは既に出来上がっている事を伺わせる。

試合は会場のクラーゲンフルトが大雨に見舞われたことで2時間ほど試合開始時刻が遅れ、ピッチコンディションも非常に悪い中の試合となった。

試合は開始早々から例によってドイツがボールを支配しする。前半11分、前線でのプレスからドイツは相手GKのパスミスをエジルが奪い、これをそのままゴール左隅に決めた。

今シーズンのトレンドのままで行けば、今回のW杯はGK受難の大会になる。各チームとも前線からの組織的なゲーゲンプレスを駆使しており、クラブレベルでも今シーズンほどGKのミスがフォーカスされた事はこれまで無かった。DFやGKもプレッシャーの中で安定した両足でのキックと足元の技術が必要とされる時代になってきた。

その後オーストリアは時折前線からのプレスからボールを奪いドイツゴールを脅かすが、ノイアーが実践を離れていた影響を感じさせない安定したセーブを見せ得点には至らない。一方ドイツもカウンターから何度か良い形を作るが、ラストパスの段階でミスが多く追加点を挙げる事が出来ない。

全体的にはドイツが余裕のある試合運びで優位に試合を進めているが、両チームとも激しいプレーが少なく調整の意味合いが強い前半だった。しかしこれも激しい雨でのピッチコンディションの悪さやW杯直前という時期を考えればやむを得ないだろう。怪我などしたらたまったものではない。

しかし、後半になるとその状況は一変する。オーストリアは中盤高い位置から激しいプレスをかけ始めドイツを圧倒し始める。ドイツはボールを動かしてオーストリアをいなそうと試みるが、オーストリアの豊富な運動量を前にパスミスを連発するようになり完全に試合のコントロールを失った。そしてその内容通りドイツは53分、69分に失点し逆転を許してしまう。

ドイツはロイス、ヴェルナー、ゴレツカなどを投入して状況を打開しようと試みるが、逆転後しっかりと専守防衛に徹したオーストリアの守備を崩す事は出来ず試合はそのまま2-1でオーストリアが勝利した。

多くの当落戦上の控え選手を起用した事もあってか、全体的にドイツの連携および動きは悪く、内容的にもオーストリアの妥当な勝利だったと言える。しかし、W杯やEURO前のこの時期はテストマッチで内容が悪いのは今に始まった事ではないので、それ程不安視する必要はない。

おそらく、ドイツはこの時期は合宿でまだ負荷の強いトレーニングを行なっており、選手たちの疲れが抜け切っていない。あくまで目標は優勝なので、その為にはKOラウンドで並み居る強豪相手に4連勝する必要がある。その為の調整が必要であり、今回のテストマッチの結果で世間も騒ぐ事はない。

それよりも気になるのは、やはりドイツの正GKが誰になるかという事だろう。昨日の試合を見る限り、ノイアーの出来は2失点ながらまずまずだったと言える。安定したセービングに加えて多くの後方からのビルドアップにも参加し、ブランクの中でもチームにフィットしていることを伺わせた。しかし、今シーズンほぼ実戦経験なしでいきなりW杯という大舞台に臨めるかどうか、はっきりした事は誰も分からない。いずれにせよ今回のような調整の為のテストマッチとは訳が違う。

ZDFによる試合後のアンケートでは、正GKを誰にするかは国民の中でほぼ真っ二つに分かれおり、若干テア・シュテーゲンの起用に賛成する意見が多い。レーヴは当然このような調査に一切興味はないとしこの話題を煙に巻いたが、おそらく既にチーム内では結論は出ているだろう。明日の最終メンバー発表が注目される。

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