グループリーグを突破する為に、ドイツは何をするべきか

昨日のメキシコ戦からの惨敗から一夜明け、世間は怒りを通り越した白けムードが漂いつつある。無理もない。実力が今ひとつでも、テストマッチはダメでもW杯本番ではキッチリ仕上げて結果を出すのが我が国の代表チームであり、毎度ベスト4までは進出して来た。「予定では」これから一ヶ月間続くサッカー祭りが始まる筈だった。

それが、やる気なし、チームはバラバラ、近年で最も優勝を期待されるチームがあの有様である。下手をすれば一ヶ月の祭りが一週間で終わりになると言う、過去にはない危機的状況に陥った。チームは今日は完全に雲隠れし、全てのメディアへの露出をキャンセルした。事態の深刻さが窺える。

因みにメキシコのゴールの直後、メキシコシティは喜ぶファンが飛び跳ねる振動で僅かな地震を観測したらしい。メキシコ人もまさか勝つとは思っていなかっただろう。しかし、メキシコの勝利は緻密に計算された至極妥当なもので、決して偶然などではない。ドイツはこの現実を受け止め、次戦のスウェーデン戦に向けて改善を施さなければならない。

ざっと今日のドイツのメディアを読み通したが、指摘されている点は概ね同じだ。中盤でのボールロストの多さと、カウンターに対する守備の悪さだ。しかし、今日スウェーデンは韓国に勝った事で、おそらくドイツ戦は守備を固めて勝ち点1を取りに来る。崖っぷちのドイツは攻めなければならない。レーヴはそれを踏まえた上でチームに幾つかの変更を加える必要がある。

最も考えられるのは4-2-3-1のシステムはそのままで、中盤の底ケディラに替えてギュンドアン、2列目の左をドラクスラーに替えてロイスをスタメンに持ってくるパターンだ。エジルを外してロイスをトップ下にし、ドラクスラーを左にそのまま起用する可能性もある。

或いはクロースを1枚のアンカーに据え、その前にエジル、ギュンドアン、両翼にロイス、ミュラーを配置した4-1-4-1も考えられる。これはメキシコ戦の後半と同じシステムだ。いずれにせよメキシコ戦ベンチだったロイス、ギュンドアンは確実にスウェーデン戦はスタメンに入ると見る。ケディラはメキシコ戦最大の戦犯の一人で確実に外れるだろう。これで少なくとも、ボールロストの多さは確実に改善される。また、おそらく例によってスウェーデンも司令塔クロースを徹底マークするだろうが、ギュンドアンが第2の司令塔として機能するだろう。

しかし、ケディラに匹敵するメキシコ戦の戦犯は私の中ではトニ・クロースだ。クロースはチームの構成上外せない選手だが、メキシコ戦のような緩い守備ははっきり言えば受け入れ難い。今回のドイツにはケディラ以外に6番タイプは居ないので、ケディラが外れれば更にクロースにかかる守備の負担は大きくなる。しかし、これはやって貰う以外にない。過去にはバラックもラームもシュヴァインシュタイガーも、リーダーとなる選手はチームの心臓部で攻撃だけでなく、守備でも闘い、チームを鼓舞し引っ張った。今こそクロースにその役割が必要とされている。

システムに更に変更を加えるならば、コンフェデ杯で採用した3-4-2-1のシステムを使う手もある。このシステムを使うならば、おそらく右WBに攻撃的なユリアン・ブラントを起用してくるだろう。ブラントはドイツの攻撃陣の中で数少ない切れ味鋭いドリブルで勝負するタイプで、メキシコ戦は短時間の起用ながら惜しいシュートを放つなど存在感を見せた。ブラントは取り敢えずジョーカーで起用した方が活きると思うが、主力の調子が上がらないようであれば、このオプションもあり得る。

今大会のドイツは戦術的に多彩なオプションを持っているので、レーヴがどのような手を打ってくるかはわからない。しかし、まずは選手たちは闘わなければならない。華麗さ、巧さは一切要らない。ドイツに必要なのはかつてバラックやマテウスが体現したドイツ伝統の精神力と戦闘意欲だ。もしも土曜日でドイツのW杯が終わってしまうような事があれば、それは国民にとって悪夢だろう。

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