強固な守備を誇るスウェーデンを、ドイツは攻め倒すことが出来るのか

明日W杯のグループリーグの第2戦であるスウェーデン戦が行われる。初戦のメキシコ戦でまさかの敗北を喫したドイツは、もしもこのスウェーデン戦でも敗北すればグループリーグでの敗退が決定的な状況だ。仮に引き分けても、自力での突破の可能性は潰えてしまう。先立って行われる韓国対メキシコ戦の結果によって若干状況は変わってくるが、何れにせよドイツは絶対に勝たなければならない。

一方、初戦に勝ったスウェーデンはドイツ戦に勝てばグループリーグ突破が決定的な状況だ。因みに、余裕のスウェーデンのレポーターはインタビューに応じるケディラに帰りの飛行機チケットを差し出すというブラックジョークでドイツを挑発した。

レポーター:もしも土曜日の試合に我々に負ければ、あなた方は再び家に帰ることができます。あなたとチームメイトの為に飛行機のチケットを既に取ってきました。

ケディラ:ありがとう、でもこのチケットは必要ない。僕たちはこの試合に勝つことしか考えていない。とても難しい試合になるだろう。しかし、僕たちは強い、勝つことを確信している

レポーター:では、チケットは試合の後に渡しますよ

ケディラ:そのチケットは7月16日に必要になると思うよ(7月16日は決勝戦の翌日)

このチケットはもちろん作り物で、搭乗者にはドイツ代表の愛称でもある”DIE MANNSCHAFT”、行先は”From World Cup to Holiday!”と記されており、 ボーナスとして”FREI WEISSBIER AM BOARD”=「機内白ビール飲み放題」が付いている。こういうブラックジョークは私は結構好きだ。所詮娯楽である。ニュースでも微笑ましく取り上げられた。

しかし、本当にドイツがスウェーデンに敗れるような事があれば、それは国民にとって悪夢だろう。そして、その心の準備はしておかなければならない。スペインはイランに、ブラジルはコスタリカに大苦戦した。ドイツがスウェーデンに負けないなど、誰が言えるだろうか。あのメキシコ戦を見た後では、それは全く不思議ではないとさえ思える。

少なくともケディラが言うように、この試合は極めて難しいものになる。というのもスウェーデンはこの試合、間違いなく守りを固めて勝ち点1を取りに来るからだ。そして、スウェーデンは紛れもなく守り倒して0-0の引き分けに持ち込む戦術サッカーを可能にする屈強な選手と経験を備えている。それはW杯予選のイタリア戦で証明済みだ。ヨーロッパのチームは格上との戦い方を知っており、その中でもスウェーデンはこの状況で対戦するには最も厄介な種のチームと言って良い。

ドイツはメキシコに敗れて以降、過去に無い程の痛烈な批判に晒され、針の筵に座っているような一週間であっただろう。翌日はチームは完全に雲隠れし、火曜日にはチームで緊急会議が行われた事が明らかになっている。どのような話し合いが行われたか詳しくは明らかになってないが、間違いなく選手たちは激しく意見をぶつけ合った筈だ。それは必要な事だ。強いチームはネガティブな状況をきっかけにチームを団結させる事ができる。経験豊富なプロフェッショナルであれば、この状況で何をするべきか知っているだろう。

そして、監督のレーヴはスウェーデン戦のプランは既にあるとし、至極リラックスした表情を見せている。そのほか守備を固めてくるであろうスウェーデンに対してどんな手を打ってくるのかは様々な憶測が飛び交っているが、レーヴの作戦を事前に読むのはかなり難しい。確実なのはメキシコ戦でインフルエンザで欠場したヘクターと、大方の予想に反してベンチだったロイスがスタメンで出場する事だ。また、明日はおそらくマッツ・フンメルスが首の痛みで欠場する見通しをレーヴは自ら明らかにしている。しかし、案外これは作戦かもしれない。レーヴは“Sehr wahrscheinlich”=「かなり高い確率で」と言ったので、決して断定はしていない。

個人的には、メキシコに敗れたとはいえ、これまでの4-2-3-1のシステムと基幹となるメンバーは変えるべきでは無いと思っている。ドイツは自らボールを持ち試合を支配して勝つチームであり、これまで素晴らしい内容、結果も出して来た。一度失敗したからと言ってメンバーやシステムのベースまで変える必要はない。壊滅的だったカウンターへの守備を改善する必要があるのは勿論だが、それを恐れて3バックなどのリスクの少ない戦術を取るのは下策だ。明日は勇気を持った、相手を攻め倒すサッカーを見せて欲しいと思っている。

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