日本とドイツ、車の運転におけるルールやマナーの違い

数年前から日本に一時帰国したときに車を運転するようにしている。本来ならば公共交通機関を使いたいところだが、なにせ田舎なので公共交通機関網が惰弱なうえに、子供連れなのでどうしても車を利用せざるを得ない。先月に日本に帰国した時も殆ど車で移動した。さすがに今年はかなり慣れて問題なく運転できたのだが、ドイツと日本での車の運転はやはり勝手が違うので最初はかなり戸惑った。そういう訳で、これまでで気付いた運転作法の違いなどを少し記しておきたい。

まず、そもそもドイツの免許証で日本で運転できるかという点であるが、これはその免許をJAFに日本語に翻訳して貰えば可能である。詳しくはJAFのウェブサイトを参照して頂きたい。私の場合は帰国の数日前に知人に頼んで申請して貰っており、価格は3000円である。もともとこの翻訳は1年間しか有効では無かったのだが、去年あたりから免許の期限と同じだけ有効になった。ドイツの運転免許は期限なしなので、私はルール上免許を更新することなく日本で運転できる。本当にそれで良いのかと思うのだが、まあ私が心配する事ではあるまい。

さて本題に入る。まずドイツと日本の運転における違いでもっとも注意すべき点は、当然ながら走行車線の違いである。ドイツは右車線走行、日本は左だ。言うまでもなく、うっかりしていると逆走するという危険が生じるという事だ。まあ、広い道の交差点などなら他の車の動きを見て走れば良いのだが、通りの少ない小さな交差点などで左車線に突入しうっかり逆走しそうになったことは何度かある。これはかなり危険なのでよく注意されたい。

また、普通に直線を走っていても、慣れない左車線を走っていると徐々に左に寄っていく。これで私は高速道路で工事現場のコーンに接触してしまったことがある。逆に日本の左車線に慣れた状態でドイツの右車線を走ると、これも徐々に右に寄っていくという傾向があった。これも慣れないうちはかなり意識する必要があった。

交差点における優先のルールも日本とドイツでは異なる。まずドイツでは交差点で鉢合わせになった場合、優先道路の標識が無い限り、右側から来る車が優先という絶対的なルールがある。一方日本は私が運転した限り、そのような絶対的なルールは無く、あくまでお互いの譲り合いや空気を読んでどちらかが先に行くか決められる場合が多い。或いは、優先でない方の道路に「止まれ」の標識がある。もっとも、ここでキッチリと止まる車は案外少なかった。

もちろん、ドイツでも例外的に左から来た車を先に行かせる状況は存在する。しかし、単なる親切心で譲ろうなどとは思わない方が良い。ルールを守らないことで逆ギレされるのがオチだ。これはまさに強力なルールで秩序を作るドイツと、その場に応じたマナーや配慮を重視する日本との社会の違いを端的に表している例ともいえる。

また、これは歩行者の立場として注意している事であるが、日本のドライバーは信号なしの横断歩道で必ずしも止まってくれるとは限らない。おそらく、日本でもこの場合は歩行者が優先になっていると思われるが、あくまで譲り合いや空気で判断するなら、やはり多くの場合、強い方=車が優先権を得ることになるだろう。逆にドイツは同じ状況で車はほぼ間違いなく止まる。さもなければ、とんでもない怒りが歩行者からぶちまけられるだろう。その現場は私も何度か目撃した。

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