ヨアヒム・レーヴ、2020年までドイツ代表監督の契約を延長する

ヨアヒム・レーヴがドイツ代表監督に就任したのは2006年の自国w杯の後である。つまり、少なくとも14年間の長期政権となることが昨日決定した。数年ごとに首を取っ替え引っ替えするのが当たり前のこの世界で、これ程の長期にわたり代表チームを率いるのは異例と言って良い。そしてそれを可能にするだけの素晴らしい戦績を彼は残してきた。

レーヴは就任してからのユーロ及びw杯では全てベスト4以上に進出し、2014年には欧州のチームとしては初めて南米大陸で開催されたW杯を制した。もちろん、ドイツ代表はここ数年過去に例を見ないほど優秀な選手たちを揃えているのもあるが、これ程安定した成績を収めることができるのは、その監督としての能力が高いことは言うまでもない。現状においてレーヴが監督を続けること対し反対する理由なんてどこにもなく、素晴らしい仕事をしているのは、皆が認めるところだろう。

私個人がレーヴについて高く評価するのは、その戦績もそうだが、ドイツのサッカースタイルを180度転換させた事だ。そしてその転換は私を含めたファンにとってポジティブなものであることは間違いない。古くはドイツ代表は結果こそ残すが、パワーだけのゴリ押しのスタイルでお世辞にも見るほうから言えば魅力的とは言えなかった。そして2000年代に入ると優秀な選手も枯渇し、結果も残せなくなった。

それが今やどうだ、高い個々の技術を基盤にした素早いパス回しに、鮮やかなコンビネーションでゴールを陥れるのはもはやドイツ代表の新しいスタイルとして定着した。時に格好に拘りすぎて決定力不足に陥ったり、単純なカウンターで失点することも見受けられ、その度に私もそのリスキーで攻撃的なスタイルにテレビの前で文句を垂れていたが、その頻度もここ最近は少なくなってきた。

それどころか、相手によって複数のシステムを使い分けたり、後方からのロングフィードなども攻めのオプションに加え、戦い方の引き出しも更に増えた。そしてあまり言及されないが、現在のドイツ代表には少なくともピッチの上で素行の悪い選手は居ない。悪質なファウルや暴力的で傲慢な態度とは無縁だ。この点も評価されて然るべきだ。これらはもちろんレーヴ1人の功績ではないが、多くの部分で彼だからこそできた仕事であることは間違いない。

チームとしては目下のところ有能なFWが存在しない事が課題ではあるが、周りを見渡せば監督が変わったり、世代交代の最中だったりして組織の屋台骨から作り直さねばならないチームのほうがむしろ多い。それに比べればドイツ代表が抱えている問題など些細なことに過ぎないだろう。

監督、そしてチームの核となる主力選手が留まるドイツ代表は2018のW杯と2020年のユーロでも間違いなく優勝候補だ。そしてこの2大会で優勝するならヨアヒム・レーヴは歴史に名を残す名監督となることは間違いない。そしてその可能性は十分にある。