ドイツ、凡戦ながらカメルーンに勝利する

昨日はコンフェデ杯グループリーグ最終戦、カメルーン戦を観戦した。カメルーン戦で私の記憶にあるのは2002年の日韓W杯の時だ。この時ドイツは前半に退場者を出しながら2-0で勝利した。当時カメルーンには日本でも活躍したエムボマや後にワールドクラスに成長したエトーなどがいたと記憶している。現在ではどうか知らないが、Bチームとは言えドイツ有利は動かないと見られた。

昨日の試合の先発は前回と同様3-4-2-1のシステムながら、ムスタフィ、ヘクター、シュティンドルといった今回のチームで比較的年齢の高い選手を外し、代わりにデミルバイ、プラッテンハルト、ヴェルナーという若い選手を起用した。うちデミルバイとプラッテンハルトは今大会が初招集である。

これでスタメンの平均年齢は23,4歳となり、これは1934年のW杯以来トーナメントにおいては最も若い先発メンバーだそうだ。グループリーグ突破をかける大事な試合であるが、ヨアヒム・レーヴは今回招集した選手の全員を起用することを公言しており、それを踏まえての起用と言える。

前半の序盤はドイツの選手に明らかな硬さが見られ、連携も悪く非常に悪い出来だったと言える。ドイツは慎重になりすぎているのか、組み立て段階でパスコースを見つけるのに苦しみ、ボールを奪われては度々カメルーンの逆襲を喰らう。更に攻撃が左サイドに偏りピッチを広く使えない。2度ほどチャンスがあったがそれも単発だ。一方カメルーンも個人技を全面に押し出したサッカーでドイツのゴールに迫るが、全体的に球離れが悪くゴール前で時間がかかりすぎる。結局前半は両チームとも無得点で終了した。

後半が始まると早々にドイツはちぐはぐだった連携に改善が見られた。2列目のドラクスラーとデミルバイの距離が近づき、中央で連携すると早速1点を先制する。更に64分にはビデオ判定でカメルーンの選手にレッドカードが提示され、これでほぼ勝負は決まった。このあとドイツは追加点を挙げ、気の抜けたところで1点を返されるもすぐに3点目を決めて突き放した。

因みにこのレッドカードはもともとイエローだったのがビデオ判定でレッドに変わったのだが、ちょっと厳し過ぎる感がある。カメルーンの選手の足はボールに向かっており、危険ではあったがそれ程悪質には見えなかった。審判は更にカードを出す選手を間違えてしまい、5分近く試合は中断され、非常に後味の悪い判定となった。ドイツは結果的に後半に巻き返すことに成功し勝利したが、全体的には相手の自滅にも助けられた凡戦だったと言える。

ドイツは今日の試合で招集した選手のほぼ全員を起用し、ヨアヒム・レーヴのテストは第一段階が終了したと言える。昨日は凡戦だったとは言え、総じて見ればここ迄のテストは大成功だったと言えるだろう。次戦からはKOラウンドとなり、より勝ちに徹した本番のW杯さながらの選手起用が見られる筈だ。

おそらく、レーヴは既に大会開始前に軸となる選手の目星をつけており、ここ迄の3試合のうち少なくとも2試合以上に出場した選手は今後も主力として出場する可能性が高い。これらの選手が一発勝負の重圧の中、強敵相手に何処まで力を発揮できるかが次のテストの焦点になるだろう。

具体的にはキーパーのテア・シュテーゲン。両サイドのヘクターとキミッヒ。中盤の底はルディとチャン。2列目のドラクスラーとゴレツカ。FWはシュティンドル。3バックの構成は読みづらいがムスタフィ、ズューレ、ルーディガーだと予想する。但し、レーヴの事なので意表をついて4バック、或いは2人のFWを起用して来る可能性もある。

今日2得点を決めたヴェルナーは典型的なカウンター仕様のストライカーで、スペースがあれば活きそうだ。或いは攻撃的なシステムなら右サイドにブラントを起用する可能性もある。メンバー次第でレーヴは時々手品師のようにあっと驚く戦術を披露して来る。次戦のメキシコ戦は目が離せない試合となる筈だ。