ブンデスリーガ2019/2020開幕 : バイエルンは引き分け、ドルトムントは圧勝のスタート

金曜日に遂に2019/2020年のシーズンが幕を開けた。昨シーズンは僅差でバイエルンがドルトムントを振り切ったが、今年はより一層緊迫した展開が予想される。バイエルンは最大の目玉となり得たレロイ・サネの獲得が暗礁に乗り上げたのに対し、ドルトムントは主力選手を放出することなく十分な補強を早くに敢行し、総合力でバイエルンに対抗できる布陣が整った。

まずバイエルンであるが、金曜日の開幕戦でヘルタ・ベルリンと対戦した。スタメンはこの日左CBに入った新加入のパヴァールを除けば、ほぼ昨年と同じ顔触れだ。

バイエルンはチアゴが中盤の底からゲームをコントロールし、やや左のトリッソが正確無比なパスを駆使、右のミュラーは後方からの飛び出でヘルタの守備陣を混乱に陥れる。更に前線は快速のコマンとニャブリがドリブルで掻き回し、レヴァンドフスキは中央で屈強なポストプレーで文字通りのターゲットとなる。3バックのヘルタを定石通りサイドから攻略したバイエルンは24分に先制し、30分頃まで圧倒的に試合を支配した。

しかし、ここから落とし穴あった。36分にヘルタのミドルシュートが味方に当たりコースが変わりバイエルンゴールに突き刺さる。更に2分後の38分には、ゴールキックのボールをイビセビッチがパヴァールに競り勝ち、後方に流れたボールをグルイッチがノイアーをかわしてゴールに流し込み、バイエルンはまさかの逆転を許した。

こうなると一方的に攻めるバイエルン、ひたすら守り倒すヘルタという試合展開になる。しかしバイエルンは意外な形で同点に追いつく。58分、ヘルタはプレーと直接関係のないペナルティエリア内でグルイッチがレヴァンドフスキを引っ張り倒すという極めて愚劣な行為を犯してしまう。ここはレヴァンドフスキも渾身の演技の甲斐もあってか、ビデオ判定でバイエルンはPKを獲得、これをレヴァンドフスキが自ら決めた。

試合はその後バイエルンが一方的に攻めるものの、最後までヘルタのゴールをこじ開ける事はできず2-2で引き分けた。ヘルタのラッキーなゴールと言い、ビデオ判定で判明したレヴァンドフスキのPKと言い何やら奇妙な試合だった。

しかし、バイエルンの2失点目で新加入のフランス代表パヴァールが35歳のイビセビッチに決定的な場面でヘディングで競り負けたのは誤算だったと言える。バイエルンが開幕戦で勝ち星を落とすのは2011年以来だ。

一方のドルトムントは昨日アウグスブルクと対戦した。この試合はダイジェストしか見ていないが、攻撃陣が爆発したドルトムントは5-1で圧勝した。新加入のベルギー代表アザール弟、バイエルンから移籍のフンメルス、ドイツ代表のシュルツが先発し、途中出場のドイツ代表ブラントも得点を決めた。

ロイス頼みだった昨年の若いチームに、層の厚さと経験が加わった。ロイスに昨シーズン程の無双は期待できないかもしれないが、メンバーを見れば総合力で十分にバイエルンに対抗できそうだ。

カギとなるのは、おそらく両チームとも新メンバーが加わったセンターバックと見る。バイエルンはパヴァールとエルナンデスの両フランス代表、ドルトムントはフンメルスだ。

とりわけ、フンメルスは30歳ながら昨シーズンの後半戦はドイツ最高のセンターバックの評価を得ている。バイエルンはこのフンメルスを放出したことが吉と出るか凶と出るか。金曜日の試合を見る限り、パヴァールはまだバイエルンにフィットしていない。エルナンデスもベンチスタートだった。

昨年は衰えを指摘され、ドイツ代表も構想外となったフンメルスは、今シーズンに期するものがある筈だ。優勝の行方を左右する重要人物になり得るだろう。