コロナ禍のクリスマス、ドイツで人気だったプレゼントは何か

本日はクリスマス祝日2日目である。知っての通り、今年は新型コロナの影響により例年とは全く異なるクリスマスとなった。もともとドイツのクリスマスは静かだが、今年は更に静かという印象である。多くの人が帰省を諦め、自宅で過ごした事だろう。Tagesschau.deによるとクリスマスのハイライトでもあるプレゼント選びにもコロナ禍の影響が大きく出た模様なので紹介する。

まず、当然のことながらスマホ、タブレットなどのコンピュータ類はよく売れた模様だ。このようなガジェットは若者が欲しがる物の典型だ。これらは使い方次第で害にもなり得るので、個人的にはプレゼントにする事にちょっと抵抗があるが、コロナ禍で家で過ごす事が増えた以上当然の帰結でもある。

他にも電子機器ではモニターは11月末のブラックフライデーで前年比76%、キーボードなどのパソコン周辺機器は67%も売り上げが増えた。これらはホームオフィスが浸透した事で需要が増えたと思われる。

しかし、昨今のドイツを表すものとして興味深いのが、料理用の小道具が売れている事である。総じて料理関連の商品は前年に比べて132%も多く売れたらしく、冷凍庫でさえ70%も増えたそうだ。蒸し機能つきオーブンも人気で、おそらく大型でキッチンの下にはめ込むパターンのものだろう。

ドイツ人は料理にあまり興味がないと思われがちだが、最近はスーパーマーケット商品も色とりどりで国際色豊かになってきており、ドイツ人のライフスタイルは変わってきている事を窺わせる。更に今回のコロナ禍で多くのレストランが閉まったことで、自宅で料理する人が圧倒的に増えた事は想像に難くない。

他にも、健康、衛生、ウェルネス関係の商品、中には服についたウィルスやばい菌を蒸気で殺す機能のついた洗濯機も人気なんだそうだ。このご時世だけに人気が出るのもわかる。

一方、逆に大幅に売り上げを落としたとされるのが宝石、貴金属などの高級装飾品だそうだ。これらは時代を通じてクリスマスプレゼントの定番で、店にとってはこの時期は本来掻き入れ時だけに痛いだろう。店もオンラインで商品陳列を見せるなどの工夫をしたそうだが、やはり実物を見ない事には買う人も少ない。コロナ禍の影響をモロに受けてしまった業界だと言える。

更に洋服やコスメティック関連の売り上げも落ちた。ロックダウンにより毎日仕事に行く必要がなければ、外見を気にかける事も当然少ない。

因みに、11月から続く準ロックダウン、12月16日から始まったシャットダウン措置により劇的に需要が増えたと思われるのが、ポストやDHLなどの運送業者だろう。多くのプレゼントはオンラインで購入されており爆発的な荷物の数になった。中にはプレゼントが届かなかったり、破損してしまったものもあるだろう。昨今問題になっている、返却の数も記録的な数になるのは間違いない。