FCバイエルン、アウェイゴールの差でCL8強で敗退する

遅ればせながら火曜日にチャンピオンズリーグ8強FCバイエルンvsパリSGの2ndレグを観戦したので感想を記しておきたい。1stレグでFCバイエルンは圧倒的に攻め込みながらネイマールとムバッペという2人のスターに振り回されてホームでよもやの3-2の敗戦を喫した。故に勝ち抜けるにはこのアウェイの2ndレグで事実上2点差以上の勝利が必要というかなり厳しい状況に追い込まれていた。

更にFCバイエルンは1stレグで欠場したレヴァンドフスキ、ニャブリに加え、この2ndレグではゴレツカとズューレが負傷で欠場した。そういう意味でも極めて厳しい試合が予想された。

試合が始まるとホームのパリがやはりペースを握り、1stレグに引き続きネイマール、ムバッペがカウンターからバイエルンの守備陣を翻弄しチャンスを得る。バイエルンは25分にサネが中央からフリーでミドルレンジからシュートを放つチャンスを得るが、この後は更にパリが更にバイエルン陣内に攻め込む場面が相次いだ。

特にバイエルンはネイマールにやられ放題、3本のシュートをポストに当てられる体たらくでここまで無失点で済んでいるのが奇跡とも言える内容となる。しかし、バイエルンは40分に左サイドのコマンからミュラーと繋ぎ、最後はアラバのシュートをGKナバスが弾いたこぼれ球をシュポモティングが頭で押し込み望外の先制点を得る。これで勝ち抜けの希望が出てきた。

後半は攻めるバイエルンに対しパリはしっかりと中央の守備を固め、やはりネイマール、ムバッペのカウンターで反撃する展開となる。バイエルンもチャンスはあるが、中央を崩し切るまでには至らない。やはりニャブリ、レヴァンドフスキ、ゴレツカ抜きではどうしても攻めがサイドに偏り、サネの一発ドリブルでしか活路を見出せない。

一方のパリは単発ながらゴールに近づけば決定的なチャンスを得る。特に52分にムバッペ-ディマリア-ネイマールと繋いだチャンス、更には77分ムバッペが裏に飛び出してノイアーと1対1になったチャンス(オフサイド)は超のつく決定機であり、ここで試合が決まっても全く不思議ではなかった。

試合終了間際まで激しい攻防が見られた好試合であったが、結局スコアはそのまま1-0で試合終了を迎え、合計スコアは3-3ながらアウェイゴールの差でFCバイエルンは敗退する事になった。

FCバイエルンのファンとしては1stレグで圧倒的に試合を支配したにも拘らず、3失点で敗北した事が非常に痛かった事は言うまでもない。しかしながら、この2ndレグに関しては総じて見てもパリのペースで試合が進み、特に前半バイエルンは3失点してもおかしく無い展開だった。パリの4強進出にケチをつけるべきではないだろう。

特に1stレグでもバイエルンを翻弄したネイマール、ムバッペに加え、この日はディマリアも厄介な存在となりバイエルンを苦しめた。

バイエルンは既に来季は今季主力だったボアテングとアラバの退団が決定的となっており、特にアラバは簡単に埋められる穴ではなく、誰かの急成長、あるいは強力な補強なしでは来季の守備力の低下は免れない。

更にこの2試合で大きかったのがやはりレヴァンドフスキの不在であり、こちらも30歳を既に超えている。来季の活躍も決して保証されたものではない。更にここに来て推測されているのが、監督であるフリックがドイツ代表監督に就任するという話である。これはまだ未定とは言え現状から言えば十分に考えられる話で、来季のチームの顔ぶれは今年とは大きく異なるものになる可能性がある。