FCバイエルン、ネイマールとムバッペに翻弄されパリSGに敗北する

昨日はチャンピオンズリーグ8強戦、FCバイエルンvsパリSGがミュンヘンで行われた。FCバイエルンはこのところ盤石とは言わないまでも、なんだかんだでリーグ戦は要所を締めて首位をキープしており例によっての優勝は間違いない。私の興味は昨年に続きCLを制覇できるかどうかだ。パリSGは知っての通り昨季の決勝の相手であり、レベルの高い白熱した試合が期待された。

しかしながらFCバイエルンは世界最強のFWレヴァンドフスキが負傷、攻撃の核であるニャブリもコロナ感染でメンバーから外れた。パリSGも軒並み選手を負傷などで欠いており、両チームとも万全とは言い難い状況での対戦である。

試合が開始するとバイエルンはいきなり相手陣内に積極的に攻め、この日レヴァンドフスキの代役として先発したシュポモティングのヘディングがバーに当たる。しかし、逆にその直後中央バイタルエリアをドリブルで切り裂いたネイマールからPA内右でフリーのムバッペにパスが渡り、このムバッペの近距離からのシュートが決まり失点を食らう。

このシュートはかなりコースが甘くノイアーは弾く事も可能だったが、シュートが強く股をすり抜けて入った。ノイアーのミスにも見えるが、かなりの至近距離からのシュートでありたまたまツキが無かったと言えるレベルだろう。責めるには値しない。

この後はFCバイエルンが速いパス回しでパリの守備陣を翻弄、圧倒的に攻めまくるが、相手GKナバスの攻守もあり得点できない。ナバスはレアル・マドリード時代に何度もFCバイエルンに煮え湯を飲ませてきている。この選手、当たり始めると鬼のようにシュートを止めまくるので嫌な相手だ。

一方のバイエルンも得点力となるとレヴァンドフスキに比べればシュポモティングは完全な役不足だ。左サイドのコマンもそのドリブルは脅威だがやはり単調な感は否めない。やはりニャブリに比べれば得点力、コンビプレーの巧さで圧倒的に劣る。

逆に27分、中盤でこぼれ玉を拾ったネイマールはバイエルン守備陣の裏に絶妙なミドルパスを通し、これを受けたマルキーニョスが落ち着いて決めて2-0となる。シュートを雨あられの如く放ちながら無得点のバイエルンに対し、パリはたった2本のシュートで2得点である。しかし、これは決して偶然などではなく、ムバッペ、ネイマールの圧倒的な個人能力が為せる技だろう。頻度こそ低くともこの二人が絡めば、超のつく決定的なチャンスになる。

バイエルンはこの後36分にシュポモティングのヘディングで1点を返し前半は1-2で折り返す。

後半になっても攻めるバイエルンにパリがカウンターで応戦する展開となり、両チームがチャンスを得る展開になるが、バイエルンは59分にセットプレーからミュラーのヘディングで同点に追いつく事に成功する。しかし、68分にカウンターから抜け出したムバッペがペナルティエリア左でボアテングと1対1となり、ムバッペは鮮やかにボアテングの股下を抜くシュートを決めてパリが再び勝ち越した。

この後バイエルンは必死の反撃を見せ、引き続き決定的なチャンスを得るが、これらを決め切る事ができず、結局ホームのファーストレグで3失点で敗れると言う、勝ち抜けが極めて困難な状況に陥る事となった。

この試合、バイエルンは合計31本のシュートを放ちながら肝心な場面で決め切る事ができず、やはりレヴァンドフスキ、ニャブリの不在は非常に痛かったと言わざるを得ないだろう。もっとも、パリも数名の主力選手を欠いていた影響か、かなりザルな守備だった。

しかし、パリにはネイマール、ムバッペという反則と言える前線の個人能力の高さがあり、結局バイエルンはこの2人のスターに翻弄され、屈する形となった。ネイマールの大袈裟な転倒は相変わらず不快だが、パリの放ったシュートはたったの6本だ、効率という点で完全に違いを見せつけられた。私はバイエルンの鮮やかなパスワーク、中盤を支配する王道のサッカーを高く評価しているものの、この試合に関してはこの2名のスーパスターへの対応が不足していた。

セカンドレグは来週の火曜日に行われるが、レヴァンドフスキの復帰は間に合わない見込みとなっており、バイエルンは非常に厳しいと言える。まあパリの守備力が低いだけに、僅かなチャンスはあるかもしれないが、ネイマールとムバッペをどうやって止めるのか、アラバはともかく、ズューレやボアテングではとても対応不可能だろう。思ったより早い終戦となるかもしれない。