遂に登場したドイツ版コロナアプリ、Corona-Warn-App

当初は4月に登場する筈だったドイツ版コロナアプリであったが、ようやく先週に登場したので、私も早速ダウンロードさせて貰った。名前はCorona-Warn-App、開発を手掛けたのはSAPとドイツテレコムである。このアプリの利用は強制ではないが、強くドイツ政府から推奨されている。

早速このアプリの使い方であるが、取り敢えず行う事は設定で”Risiko-Ermittlung”(リスク調査)という機能をオンにし、通知を受け取るだけである。自らが感染した場合を除き、それ以外にいじる所は無い。あとは勝手にアプリが接触した他者のアプリとランダムなデータを交換し、その記録はスマホ内に14日間保存される。

データの交換にはブルートゥースを利用し、相手と近接していた時間と距離のみが記録される。「誰と」「どこで」接触したかはアプリは認識しない。つまり、アプリを利用している個人が特定される事は無い。

もしも誰かに感染が確認された場合、その感染者はその旨を自主的にアプリに登録する。するとアプリはその感染者と接触していた時間と距離を基にリスク判定をし、14日以内に接触のあった人々に注意喚起が来る。加えて、今後どのように行動すべきかのヒントが来る。

もっとも、感染者と接触することでリアルタイムでアラームが鳴るなどの注意喚起が来る訳では無い。それを可能にしてしまえば、コロナに陽性が出た個人が特定されてしまう。また、ブルートゥースで収集されたデータはスマホ内のみで記録され、14日後には自動的に削除される、いわゆる「分散型」を採用した。

当初はどこで誰と接触したかなどの情報を中央のサーバーで一元管理する「集中型」を利用する方針であった。言うまでもなく、こちらの方がより正確かつ効率よくデータを集め、新型コロナ対策に活用する事ができるからである。現にフランスは集中型を採用した。しかし、ドイツは個人情報保護の観点から分散型に方針転換されたという経緯がある。

アプリを公開しても、それが国民から信頼され、多くの人にダウンロードされる為にもこの個人情報保護の観点は非常に重要であり、これが公開がここまで先延ばしになった大きな理由の一つでもある。仮に自分が陽性になり、その旨をアプリに登録するのも、本人の自由である。ドイツはヨーロッパでも特に個人情報保護に敏感な国として知られている。

しかし、このアプリを多くの人が積極的に利用すれば、少なくとも感染経路の追跡が著しく容易になる事は間違いない。これまで、誰かの感染が発覚した場合、聞き込みよってのみその経路を追跡が可能だった。これには著しい労力がかかる上に、そもそも過去2週間誰にとどの位の接触があったのか、聞かれて完全に思い出せる人は少ないだろう。或いは覚えていても言いたくない人だって少なからず存在する。少なくとも、このアプリはこの問題の解決になる。

また、とある調査によるとアプリは国民のおよそ60%が利用して初めて新型コロナをストップ出来るとの事だが、それ以下でも15%程度に達すれば効果自体はあるとされる。つまり、どうせ60%など無理だから意味が無いという話ではないと認識している。

そもそも、このアプリの登場で新型コロナが収束するなど誰も考えていない。あくまでマスク同様、感染を拡大させない為の補助的措置であり、ひとりでも多くの人の利用を促進する事が重要である。ドイツでは昨日の時点では1060万ダウンロードを記録した。全人口が8300万人なので、ひとりスマホ1台とするとおよそ12%が利用していることになる。

個人的には、やはりできればヨーロッパ内であれば外国でも利用できる形にして貰えればと思っている。これについては既にEUが着手しているらしく、同じ分散型のシステムであればデータ交換が可能にする事は技術的には可能だとの事である。そうなれば、外国でのバカンスも多少は過ごしやすくなるのではないか。

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