クリスマス祝日が終わって早々、本日遂にEUで新型コロナのワクチン接種がスタートした。ワクチンの接種は無料で、任意となる。ただいずれにしても、最初はワクチンの数が足りない為、接種を受ける優先順位が決定されており、これはドイツ政府からはおよそ以下のように発表されている。
まず、最も優先されるのが、80歳以上の人々、老人ホームなどの施設に入所している及び、勤務している人々、集中治療室や救急外来などで働くなどの特に感染リスクの高い医療従事者、となる。
次に優先されるのが、70歳以上の人々、ダウン症や精神的に障害を持っている人々とその介護などの勤務に就いている人々、医者などの病院で勤務している者で患者と定期的に接触がある人々、警察などで特に感染リスクの高い業務に従事している人々、難民施設に入所及び従事している人々となる。
更にその次に優先されるカテゴリーがあり、ここに60歳以上の人々、既に疾患を抱えている人々、政治家などで重要な位置を占める人々、教員や保育士などが入る。
ここに書いたものはあくまで大まかなもので、実際にはもっと細かく優先者は指定されているし、例の如く州によって運用に若干の違いが見られる。とは言えざっと見る限り、最も優先されているカテゴリーの中でも老人ホーム、介護施設の入所者、勤務者が最も優先度が高い模様だ。接種は指定された施設で行われるが、ベルリンは介護施設用に移動チームが接種に赴く。
どのワクチンが摂取されるかは接種を受ける人のプロフィールに従って役所は指定する模様だが、最初はおそらくバイオンテックとファイザーが開発したワクチンになる。これは3週間以内に2度接種される。先に述べたようにワクチンの接種は強制ではないが、政府より強く勧められている。
より多くの人々が接種を受ける事によって、最終的に目標とするのは集団免疫の獲得と言う事になるだろう。これを達成するために、ドイツ政府は国民の60%から70%が免疫を獲得しなければならないとしている。
そしてこれがいつになるかという話だが、ZDFによるとヘッセン州を例に取った場合、1日に30000回の接種が州内で可能とされ、この通りに行けばおよそ8ヶ月で人口の60%が接種される、つまり集団免疫の獲得が可能になる。同様の計算をベルリンで行った場合は7ヶ月という結果を出している。
そんなに早く集団免疫が獲得できるなら夢のような話だが、実際にはワクチンが何ヶ月効くのかわからないし、変異するかもしれない。また、ワクチンの生産や配送に困難が生じる可能性もある。何より国民の全員が現時点で接種を受けたいとは思っていない。最近の調査によるとおよそ3分の2が接種を希望しているとの事だが、これも本音を言えば「とりあえず様子を見たい」という人が殆どだろう。
私も受けたいとは思っているが、本音を言えば、やはり日本産のワクチンを接種したい。これは決して海外のワクチンが信用できないとか質が低いという意味ではなく、単に経験上、食事や薬が海外のものとは合わない事を何度も経験しているからだ。まあ日本産のワクチンなど今更期待薄なので、我々一般人は夏あたりに接種を受ける事になるだろう。ともかく、それまで感染しない事が肝要だ。