9月14日以降、ドイツにおけるオンラインバンキング利用ルールが変更される

おそらく今日では多くの人が既にオンラインバンキングを利用した経験がある筈だ。ドイツでもオンラインバンキングの利用者は70%に達しており、年々右肩上がりで増加している。

私自身もComdirectと言うオンラインバンキングに特化した銀行を主に利用しており、銀行の店舗にはもはや何年も赴いていない。現金引き出しの為にATMに行く回数も年に数えるほどになった。ドイツで一般的な個人用口座を持つだけなら店舗型の銀行よりもComdirectのようなオンラインバンキングに特化した銀行を個人的には勧めたい。

そのオンラインバンキングの利用方法あるが、新たなEUのルールによって今年の9月14日以降変更になるので少し紹介したい。具体的には、これまでドイツで一般的だったiTANシステムが停止され、別の認証方法が必要になる。

まず、現在一般的であるiTANシステムを紹介しておく: まず、オンラインバンキングの利用者は口座開設時に必ずiTAN – Listeと呼ばれる紙のリストを受け取る。このリストにはiTAN-Nr.と呼ばれる6桁の番号が既に100個記載されている。そしてオンラインで送金などをする際には、このうちコンピューターから指定された1つの番号を入力することで、本人確認がなされ、振り込みが実行される。

しかし、この方法ではハッキングなどの被害が近年増加していたとされる。よって新たなルールでは事前にリスト上に既成されていた番号ではなく、送金のたびに新たなTAN-Nr.が生成されなければならない。そして、現在これには幾つかの異なる方法がある。

その中で最も安全と言われるのが、TAN-Nr.を生成する機械を別に購入し、利用する方法だ。TAN-Nr.は口座と連携したQRコードや特別なグラフィックをこの機械で読み取ることで生成されるが、銀行のサービスによって若干異なる。また、Postbankの提供するBestSignというシステムはTAN-Nr.を生成せずに認証するとの事だ。但しこれらは当然機械の購入に10~35ユーロ程度のお金がかかり、認証の方法もやや面倒臭い。

別の方法として既に頻繁に利用されているのが、スマホのアプリを利用した送金方法である。これはスマホに銀行が発行するアプリをインストールし、振り込みの際にパソコンに表示されるグラフィックをこのアプリで読み取ればTAN-Nr.がそこで生成されるというものだ。これはスマホアプリを利用するのでお金はかからず、しかも割と楽だが、上記に挙げた別の機械を購入するパターンよりは安全性が低いとされる。

もう一つ既に頻繁に利用されているのが、いわゆるMobile-TANと呼ばれるもので、送金を実行する際にSMSで携帯にTAN-Nr.が送信されるという方法である。しかし、この方法は安全性が低いとされ、現在では推奨されていない。例えばSparkasseはこのMobile-TANのサービスを長らくウリにしてきたが、9月以降は停止する見通しである。

因みに、これに伴ってオンラインショッピングでのクレジットカードやデビッドカードの利用もこれまでとは変わる。現在のところカード番号とチェックディジットを入力すれば利用できるが、これも何らかの追加の認証が必要になる。

既に私のところにも9月14日以降のオンラインバンキング利用ルールの変更について連絡が来ている。私自身も一度カードをハッキングされた経験があり、この時はカード会社がブロックし、私に連絡してきたので事なきを得た。ネットの活用で随分と便利な世の中にはなったが、今後はその安全性にも多くの注意を払っていく必要がある。オンラインバンキングを利用しているのであれば、気に留めておくべき変更であるだろう。