益々エスカレートする、ルフトハンザ・パイロットのストライキ

ルフトハンザがストライキで欠航するのは今や珍しくも何ともない。私から皮肉を込めて言わせてもらえれば、まさにこれこそお家芸と言って良い。世界でも最も安全な航空会社の一つであると思うが、ストライキで欠航するリスクは世界でも最も高いであろう。

昨日から始まったパイロットのストライキも収束する気配はなく、最新の情報によると土曜日も多数の便が欠航するとのことだ。こんな時にルフトハンザでチケットを取っていた人は運が悪いと言いたいところだが、これほど頻繁にストライキがあるのなら一般的にもそのリスクは計算にいれておく必要がある。何と2014年から数えて14回目のストライキになるのだ。これを異常と言わずして何と言うだろう。

そこまでしてルフトハンザのパイロットが欲しいものが何かと言えば、それは他でもない金である。ネットで調べた限りパイロットの収入は一般的に経験よって上がっていき、ルフトハンザの場合、新人は大体年収は65000€(750万円)、経験を積んだパイロットは250000€(2800万円)位貰えるらしい。

これはパイロットの中でもかなり給料としては高いほうだとのことだが、ルフトハンザのパイロット達は遡って2012年から2017年まで22%の給料のUPを要求している。そもそもパイロット側は唯でさえドイツのサラリーマンとしてはトップクラスの給料を貰ってる上に、毎年自動的に3%の給料をUPが保証されているらしい。

更に55歳で任意で定年に着き退職時点の給料の60%を貰う事が出来るという既得権を持っている。これはルフトハンザがまだ国営企業だった頃の名残だそうだが、彼らが優秀で責任の大きい仕事をしている事を差し引いても、この上5年間で22%給料UPは厚顔無恥も甚だしい単なるワガママに見える。

経営側は2012年から2018年まで2,5%の給料UPを既に提示していたらしいが、パイロット側は納得せず度重なるストライキに突入した。このお互いの要求の乖離ぶりを見れば解決など誰が見ても程遠いと思わざるを得ないだろう。

もっとも、一方のルフトハンザ経営側も現在経営路線を変更している最中であり、高コストのパイロットが操縦するルフトハンザ便も徐々に減らそうと画策している。替わりに、パイロットの既得権を保証した労働協約の適用範囲の及ばないオーストリアに子会社を設立して、そちらの管轄でユーロウィングスという格安航空便を増やそうと目論んでいる。

確かに、それが事実ならルフトハンザ・パイロット側も黙っている訳にはいくまい。しかし、この度重なるストライキは幾ら何でもやり過ぎだろう。私はパイロットの給料が既に高い事にケチをつけるつもりも毛頭ないが、経営側をこれ程までに敵対視し、膨大な数の利用客に不利益を被らせてまで、自らの既得権に拘る姿勢には疑問を持たざるを得ない。ここまでゴネれば多少の譲歩は経営側から貰えるかもしれないが、パイロット側が無傷でゴネ得をするなんて事は世間も許さないだろう。

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