運転免許証を没収されないように、交通違反には十分気をつけるべき

つい最近、サッカードイツ代表監督のヨアヒム・レーヴが繰り返しのスピード違反で交通違反のポイントが上限に達し、運転免許証を没収される羽目に陥ったというニュースを読んだ。これはゴシップ紙が喜びそうな記事ではあるが、私らドイツのドライバーにとっては決して人ごとではない。運が悪ければ、あっという間にポイントがたまり、彼のように免許没収の危険が迫ってくる。

違反の定番はスピード違反だが、私は出張に行く度にオービスがどこに仕掛けてあるのか気になって仕方がない。知ってる街ならともかく、知らない土地では他に気を取られることも多く、どうしても制限速度を把握できない場合も出てくる。

ちなみに、この機械の位置を事前に知らせてくれる携帯アプリやオービス探知機のようなものは私が知る限り法律で禁止されている。ラジオを聞いていれば、時々どこにオービスが仕掛けてあるかリスナーからのお知らせによってわかることがあるが、これも知らない土地なら聴いても無駄だ。

もう一つの定番は信号無視だ。誰でも信号が黄色になったら急いで交差点を突っ切ろうとすると思うが当然この瞬間を狙った取締機が設置されている。しかし、これは集中していればスピードよりも自制しやすいので、私はこれに捕まったことはない。

ただし、緑の矢印の解釈を間違えてしまい、運悪くその場に居合わせた警察に捕まったことがある。この時一気に違反ポイント4点が加算され、1ヶ月の免停360ユーロの罰金を喰らった。確か、赤になってから1秒以上経ったのち突っ切ると故意だと判断されて、免停の上にかなり高額の罰金を課される。

私の計算が間違ってなければ、この時の4点はその後2年間無違反だったので、既に消去されているはずだ。ただし、仮にこの2年間の間に再び何か違反をしていた場合、新しい違反ポイントが加算されていただけでなく、この4点もさらにその時点から2年間残ることになる。

ある程度のポイントに達したドライバーは講習を受けることによってポイントを減らすことができるが、これは結構なお金がかかる。確か200ユーロくらいだ。

更に悪いことに、ちょうど今年の5月からこのポイント制度が改定された所だ。従来18点で免許没収だったのが8点になった。そのかわり多くの4ポイントや3ポイントだった違反が、2ポイント或いは1ポイントになる。全体的に言えば、より厳しくなったと言えるだろう。私は旧制度で上記の4点が消去されたのち、1点をスピード違反で持っていたのが、これも新制度でも変わらず1点になった。

更に新制度では、違反ポイントの消去は2年から2年半に伸ばされている。もちろん旧制度で18ポイントも貯めてしまうのは運が悪いよりも、本人がかなり無自覚なのが原因なのは言うまでもないだろう。とはいっても、運転というのはかなり本人の性格が出るので、なかなかスタイルを変えるのは難しいのかもしれない。