ブラジルW杯初戦、余力を残してポルトガルを粉砕したドイツ

今回のブラジルW杯に関して、私の願望は日本のベスト8とドイツの優勝である。前者は既に絶望的な感じがするが、後者に関してはこれ以上ない最高のスタートを切ったと言えるだろう。唯一の懸念は怪我で退場したマッツ・フンメルスの具合だが、そんなに酷い怪我ではないそうなので一安心だ。私は今日は所用があって後半しか見ていないのだが、その時点で既に勝負はついていた。こんなにあっさりと勝負が決まるとは思ってなかったので拍子抜けだったが、後半はその分安心して見る事が出来た。

ドイツは2列目の左にポドルスキではなくゲッツェを起用した以外は予想通りのスタメンだった。ポゼッションからコンビで中央を崩すことをイメージしたメンバー構成だ。最終ラインは全て本職がCBのメンバーで固め両サイドも完全に守備を重視した人選である。特に最大の脅威であるロナウド対しては、EURO2012時と同様に右SBにボアテングを配し対応した。トーマス・ミュラーは偽9番としてワントップの位置での出場だ。

今日のヒーローはもちろんハットトリックを達成したトーマス・ミュラーだ。この人ガリガリに痩せた体型に、別に特別ボール扱いが巧いというわけでもないので、いつも脇役扱いだが、とにかく何時もいい所に居る。さらにミュラーはバイエルンでも並み居るスターを差し置いてPKを任されている。ついでに言えば、ミュラーはドイツ人にしては珍しく狡猾さも持ち合わせており、今日のペペを退場に追い込んだシーンなどはその最たる例と言って良いだろう。

彼はペペからあたかも顔面にパンチを食らったかのように倒れたが、VTRを見る限り完全な演技だった。これにブチ切れたペペが彼に頭突きを見舞ってしまったわけでだが、彼はおそらくペペのこのような習性を計算に入れて演技した。

私の見る限りミュラーは相当な役者であり、インタビューでも雄弁で、明るく、いつもポジティブである。ミュラーは大事な試合で結果を出せるメンタルの強さがあり、この点は大いに評価されて然るべきだろう。また、彼の活躍によりヨアヒム・レーヴはオリバー・カーンをはじめとした偽9番に懐疑的な評論家を黙らせることに成功した。

今日の勝利でドイツは数字上グループリーグの突破に大きく前進しただけでなく、運が良ければかなり余力を残して決勝トーナメントへ行ける可能性が出てきた。十分な選手層はどんなメンバーが出ても力を大きく落とすことはないどころか、相手やその他状況によって幾つも異なる戦術的な引き出しを持つことを可能にしている。もはやドイツが優勝候補であることに異論はないと思うが、私としてはレーヴが調子に乗って変な策を弄して自滅しないことを祈っている。

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