景気が良い割には、政府は国民にケチすぎやしないか

嫌なニュースが目白押しだった2016年の中でも、唯一ポジティブに感じられることは経済状況が良好で安定的に続いている事であろう。ニュースを聞く限り税収の多さや失業率の低さは記録的な値であるらしい。私も大した額ではないが、納税者の端くれとしてこれはポジティブに受け止めている。確かにここ数年で色々なものが簡単に手に入るようにはなった。しかし、一方で私らのような庶民の負担は年を追うごとに増えている。例えば少なくともも以下のようなものは2017年に確実に高くなる。

まずは電気代。これは既に私にも電力供給会社から値上げの通知が来た。確か2月から2ー3%位の値上げだったと記憶している。少々の値上げなら仕方ないからと読み捨てて終わりだ。とはいえ、振り返れば値上げは毎年小出しにして実施されている。確かに大きな値上げならすぐに計算機を持って来て業者の変更を検討するが、1年ごと位に値上げを小出しにされると、面倒臭いからそのままにしておけとなる。そうやって振り返れば電気代は多分相当上がっている。

しかし、電力供給会社に言わせればこの値上げの理由は、税金や再生可能エネルギー普及の為の費用、役所によって調整されている送電線の使用料金などが上昇した為と言うわけだ。つまり、値上げの根本的な原因は自分たちの都合ではなく、国のせいだと言うわけで、どの電力供給会社にしようがドイツ全土で値段は上がる。

次は鉄道料金だ。これは既に一部12月から値上げが実施された。私はここ数年で殆ど鉄道を使用しなくなったので、直接的なデメリットは少ないが、多くの大都市部に住んでいる庶民はそれなりに影響があるだろう。この値上げの原因は確か人件費の上昇だった。しかし、私の知る限り、ドイツ鉄道のサービスは最悪で遅延や欠便は日常茶飯事である。最近はどうだか知らないが、価格が上がるなら当然サービスの質が上昇したと思いたい。因みにドイツ鉄道は株式会社の形態をとっているが、国有企業である。サービスの向上など期待できるのかは疑問である。

そして極め付けは、不動産価格のさらなる上昇である。私は可能であれば引越したいと思っているので、賃貸住居の価格を頻繁にチェックしているが、ここ数年のミュンヘン市内及びその周辺の価格の上昇はもはや異常である。政府もこれは見かねてこれに歯止めをかける新たな施策を実施したが、ここまで見る限り焼け石に水だ。これからミュンヘンに住もうと思っている庶民の方々にはお気の毒と言うしかない。

以上のようなことはお金持ちの人々にとって殆ど興味がないだろうし、2017年は雀の涙くらいだが子供手当と控除が上がる。しかし、景気が良いからといって我々庶民は収入が即上がるわけではないし、仮に上がったとしてもどっちみち高い税金で手取りは大した事ない。

政府は既に景気が良くて税収も記録的な額なら、もっと実感できる形で庶民に還元したらどうだ。ドイツが依然として恵まれた国であるのは、国民が努力して経済的に高い競争力を持っているからだろう。まあ私は外国人だし、不満なら出て行けと言われてお終いであろうが、最近の社会情勢などを考慮してもあんまり自国民に我慢ばかりさせるのは少々ケチすぎやしないかと考えている。

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