ドイツ、アルジェリアに苦戦するも、延長で押し切る

私はドイツがアルジェリアに負けるとは思っていなかったが、さすがに0-0の状況で試合終了間際の時間帯は、いかにドイツが一方的に攻めてようとも緊迫感があった。何かの偶然が重なって失点してしまうこともある。何より昨日のアルジェリアは偶然でなくともゴールを決めてもおかしくない場面があったのも事実だ。しかし、延長に入った時点で少し安堵した。それまでの試合経過を見ればドイツが延長戦で押し切るであろうというのは容易に想像できたからだ。

昨日は多くの人にとって予想外の苦戦だったと思うが、悪かったのは最初の25分間で、その後ドイツは時間の経過とともに地力の差を見せたというのが順当な評価だろう。私も序盤の悪い時間帯は非常にイライラしたが、まずミドルシュートを打つことで単発ながらチャンスを作りはじめ、相手の運動量が落ちた後半は優位に試合を進める事に成功した。悪かった序盤を差し引いても内容から言えばドイツは90分で勝負を決めるべきであり、その点に関しては大いに批判されて然るべきだろう。

おそらく、ドイツが恐れていたのは、疲労した試合終盤でカウンターの応酬になるようなオープンな試合展開だ。グループリーグで苦戦したガーナ戦がそのような展開で、こうなると本当にどちらが勝つか分からなくなる。今大会欧州勢は南米勢、アフリカ勢に比べてコンディションが良くないのは明らかで、コメントなどを見てもレーヴ監督もペース配分ということにかなり気を使っている様子が伺える。

つまり、特に力の劣る相手に対しては序盤はボールをキープしながら体力の消耗を抑え、逆に相手を走らせて疲弊させた上で、得意のコンビネーションで崩すという計画であろう。たしかにアルジェリアは前半は強烈なプレスをかけてきたが、後半はかなりへばっており、もう延長になると完全にダウン寸前の状態だった。

つまりレーヴがサイドを切り裂くよりも、まずキープ力やパス能力に秀でたテクニックの高い選手を同時に起用している意図が伺える。アルジェリアの選手がバテたのは、ラマダンのせいとか言われてるが、常識的に考えて断食なんかしてそもそも試合に出れるわけないだろう。

ドイツの弱点はやはり巷で言われているようにSBであろう。まあボアテングは攻撃面はともかく守備はそこそこ頼りになるが、昨日はCBのフンメルスが風邪で欠場になったのでボアテングがCBに回され、右SBは代わりにムスタフィが出た。しかし、ムスタフィはかなり経験不足が否めない感があった。

特に落ち着いてボールを回したい序盤で、攻撃参加の頻度が多すぎた結果、アルジェリアに危険なカウンターを浴びた。左のヘーヴェデスもやはり本職でないことは明らかで、敏捷性に優れた敵に対し明らかに問題を抱えており、攻撃面では予想通りセットプレー以外は貢献できない。それでもへーヴェデスは波が少なく、予想外の失敗は少ない選手である。本職のSBでも経験不足で不安定なドゥルムやシュメルツァーよりも計算できる最も現実的な解決であろう。

しかし巷でスピード不足を指摘されているCB陣に関しては、私は言われるほど酷いとは思っていない。昨日はノイアーの飛び出しが絶賛されているが、ボアテングとメルテザッカーはしっかり要所は締めて試合の行方を左右するような凡ミスは無かった。

特にメルテザッカーは確かにやや鈍足だと思うが、私の見る限りこれまではイエローカードも無ければPKも与えておらず、キッチリと要所はミスなく締めている。攻撃面でもその高さとヘディングは相手にとって脅威になっているだろう。年齢的にもディフェンスのリーダー格だ。

フンメルスの場合はその上に足元の技術も高く、パス能力に秀でている。但し、フンメルスは忘れた頃にとんでもないミスをやらかしてしまうのが玉に瑕だ。金曜日のフランス戦はフンメルスの力が必要だ。間に合うようであれば、ドイツがやや優位ではないかと考えている。

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