うっかり赤信号を無視して警察に捕まった時の忘備録

もう7,8年前になるが、赤信号をうっかり車で行ってしまい警察に捕まった事がある。これはこれまでのドイツ滞在の中でもそこそこ印象に残っている経験なので忘備録も兼ねて書いておこうと思う。状況から説明すると:

時間はかなり夜遅くで、既にあたりは真っ暗になっており、まわりには車は殆ど走っていない状況だった。比較的大きな交差点を私は左折しようとしたが、交差点に入る前に信号がギリギリ赤になってしまったので停止線でストップした。しかし、次の瞬間、対岸に左向きの緑の矢印が出現した。

この比較的大きな交差点の対岸にある左向きの矢印は、左折の際に対向車のために交差点内で留まっている車が、信号の変わり目に速やか交差点内から左折できる為にほんの数秒出現するものである(ドイツは右側通行なので、日本では右折時の状況になる)。但しこれは交差点の中に入っておらず赤信号で待っている車に対しては適用されない。

しかし、私は左折して良いのだと勘違いし赤信号を突っ切って左折した。そしてこの瞬間に警察が運悪く居合わせてしまい、捕まってしまった訳だ。

警察は凄い剣幕で私を怒鳴り散らし、すぐにアルコールテストを強制した。これは相当焦った、なぜならその日に限って私は夕食時にビールを軽く1杯飲んでいたからだ。夕食から数時間経っていたし、そのくらいは普通大丈夫であるが、実際にこんな場面になると相当ヒヤヒヤする。ドイツでは血中アルコール濃度が0,5パーミルまでなら安全運転をしていれば問題ない。ただ当時知らなかったが、0,5以下でも0,3以上で変な運転をしたり、事故に巻き込まれたらかなり厳しい違反になる。

結局それはセーフだった。しかし、そこで完全に動揺してしまった私は警察の尋問に完全ににしどろもどろになり、結局赤信号を無視した私のミスであり、謝ってその場を済ませるという選択をした。その時点で何やら書類を出されサインをし、確か罰金350ユーロくらいと1ヶ月の免停を言い渡された。更に違反ポイントとして4点が課された筈である(当時のルールで18点で免許没収)。

交通ルールを犯した場合、軽度なものであれば、”Ordnungswidrigkeit”と呼ばれ、重度のものなら”Straftat”になる。私の感覚なら前者は「違反」、後者は「犯罪」に当たる。そして私のこのミスは”Straftat”「犯罪」に当たる。

もちろんこれは私のミスであるから、警察に捕まり多かれ少なかれ罰則を受け入れる事に意義を唱えるつもりは当時からなかった。理由がなんであれ危険であることには変わりない。しかし、警察の尋問にまともに答えられなかった事は今でもかなり後悔している。もし当時の私にそこで状況や理由を正しく説明できる能力があったならば、少なくとも確信犯というレッテルを公に貼られ、Straftat=「犯罪」として扱われることだけは避けられた筈である。もしかしたら運が良ければ罰則も多少軽減されていたかもしれない。実際私への罰則は赤信号無視の中でも最高に厳しいものだった。

今でこそ私はドイツにおいてあらゆる場面で理由を説明することが重要であると認識しており、それはある程度トレーニングされているので、同じような場面に遭遇したなら当時よりは遥かにマシな対応ができるとは思う。そう言う意味では私にとって一つの良い教訓になった出来事となった。もちろんそれ以前に赤信号をうっかり渡らないことが第一であることは言うまでもない。