早いもので明日24日はクリスマス・イブである。ドイツ語では”Heiliger Abend” 或いは一語で”Heiligabend”と呼ばれ、直訳すると「聖なる夕べ」となる。その名の通りこの日の夕方からクリスマスの祭日は始まり、25, 26日と引き続く。あくまで私の感覚ではドイツではこのクリスマスが1年の総括的な意味を持つので、この時点で今年の御礼や新年に向けての挨拶をなどをする事が多い。
そう言う訳で今回は幾つか私が知る限りの挨拶のパターンを紹介しておく。まずクリスマスに関して定番は“Frohe Weihnachten” である。この”Frohe Weihnachten”は日本語で言う「メリークリスマス」と思って良い。
文章にすれば ”Ich wünsche Ihnen frohe Weihnachten”となる。
この他にも文章では ”fröhliche Weihnachten”, “schöne Festtage”, “frohes Fest”などの表現もよく見る。これらは楽しく喜びに満ちたクリスマスというニュアンスが伺える。
他にも”besinnliche Weihnachtstage”, “ruhige und erholsame Festtage” などとも表現される。これらはいずれも落ち着いてリラックスしたクリスマスを過ごして下さいという意味だ。”besinnlich”は普段見かけない単語だが、落ち着いて考えを巡らす様を意味する形容詞である。
知っての通り、ドイツのクリスマスは家族で落ち着いて過ごす祝日だ。ドイツ人の信仰心も薄くなったと言われるが、我々日本人から見ればクリスマスはやはり宗教的な意味合いを持つ厳かな雰囲気がある。
そして新年を迎えるに当たっての挨拶の決まり文句は”Guten Rutsch”である。”Rutsch”とは動詞 ”rutschen”=「滑る」の名詞形だ。
文章にした場合、”Ich wünsche Ihnen einen guten Rutsch ins neue Jahr” であり、直訳で「新年に滑り込む」という表現だ。クリスマスと合わせて挨拶する場合、”Ich wünsche Ihnen frohe Weihnachten und einen guten Rutsch ins neue Jahr”となる。毎日顔を合わせるような関係でもない限り、年明けまでにクリスマスと新年はまとめて挨拶した方が煩わしくない。
因みに年が明けた場合、”Frohes neues Jahr”或いは”Gutes neues Jahr”と言って挨拶する。この他にも文章なら”erfolgreiches neues Jahr”, “gesundes neuers Jahr”,或いは”glückliches neues Jahr”などと表現される。
これらの表現は年が明ける前でも使えるが、例えば”Ich wünsche Ihnen einen guten Rutsch und ein erfolgreiches neues Jahr 2018”のように先に”guten Rutsch”言っておくのが順序的には正しく個人的には好ましいと思っている。