日本からの贈り物が、ドイツの税関に引っかかった時の考え方と対処法

日本の実家からの贈り物が悪名高いドイツの税関に引っかかってしまった。この場合、荷物は配送されず税関に保管され、荷物のラベルの写しと手紙が郵便で送られてくる。そしてその手紙には、領収証やその他必要書類を持って14日以内に税関へ赴くこと、さもないと荷物を日本へ送り返すという脅しめいた事が書いてある。行けない場合、28,50ユーロを払って再度の税関手続きを申請出来るとあるが、この場合も中身の物品の領収証などが必要だと書いてある。一見すると極めて面倒な事態に陥ったように見える。

しかし、これらの脅し文句はこの荷物が商用目的であることを前提として書かれたものである。私から言わせればこれが贈り物である以上、この手紙の指示通り動く必要は全くない。税関に出向く必要も無ければ、ましてや28,50ユーロを払って税関手続きを申請する必要などない。そもそも贈り物だから領収書などある訳無い。

そして結論から言えば、殆どの場合メール1本でこの問題は解決できる。その為にはまず、なぜ自分宛の荷物が税関に引っかかったか考える必要がある。税関のウェブサイトを理解する限り、荷物が個人から個人宛であり、個人使用目的であること、そして金額が明記してあり荷物の中身、量が商用目的と疑われるようなものでなければ、本来配送に問題は無い筈である。

常識的に考えれば、税関に引っかかったのはそれらのラベルの記入に不備があるか、その内容の信憑性に問題があるかだろう。これらを税関が納得するように書面、つまり証拠が残る形で正せば良い。そしてそれはメール1本で十分だ。特に高額或いは特殊な物品でない限りそれで解決できる。

私の場合、ラベルに物品の金額が¥で記入されていなかったので、これがおそらく引っかかったのであろう。メールで金額を正しく記し、念のためこれが個人使用目的で、個人からの贈り物である旨をメールで送った所、それで直ぐに処理して発送してくれた。更にドイツの役人にしては珍しく律儀にその旨の返事までよこして来た。

また、私の知る限り45ユーロ以上700ユーロ未満の荷物には17,5%の関税がかかる事になっている。私宛の荷物は総額約60ユーロ(8000円)であり、本来ならば10ユーロ程度の関税を支払わ無ければならないが、これも請求して来なかった。これはおそらく、10ユーロの価値よりも、金額を請求したり回収する手間の方が大きくなるから、つまり採算に合わない仕事になるからだ。

私のこれまでの経験から言えば、基本的に税金や公共料金を取りたてる連中は不正を完全に取り締まるよりも、効率よく金を巻き上げる事を重視する。人手による鉄道の改札や、今後導入されるであろうヴィネットによるアウトバーンの料金の徴収も同じだ。

つまり、全員から正規の金額を漏れなく回収する高額なシステムを作るよりも、一定の確率で出る違反者から高額の罰金を回収した方が労力や時間も含めると採算が合うからだ。日本的な考え方なら一見すると「適当」「いい加減」となるが、極めて実利的かつ損をしないシステムを作り、仕事をする。

故に、税関の連中はゴミみたいな案件は適当にスルーするが、高額な物品となると異常なくらい厳格になり、ほんの僅かな不備でも揚げ足を取ってくるので注意が必要である。私の場合、金額8000ユーロと解釈したんだろう。

しかし、本来中身ぐらい機械で検査もするだろうし、そうでなくとも税関の目も節穴ではない。私宛の荷物が8000ユーロもしない事位見当はついていた筈だ。わざわざ大袈裟な手紙で追加料金を巻き上げようとするのは殆ど罠だと言って良い。税関の連中がこんな罠を仕掛ける口実を与えない為にも、荷物に貼るラベルを漏れなく、そして正しく記入して発送する事がまず重要なのは言うまでも無い。税関の連中はあくまで役人である事を忘れてはならない。

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